人気ブログランキング | 話題のタグを見る

昭和ごっこ (ケーキ編)

先日、小津安二郎さんの「晩春」をビデオで見ました。
本当に感動してしまい、そのことについては
またゆっくりと書きたいと思っていますが・・

実はその映画を見ながら私が笑うので
隣の部屋で期末試験の勉強をしていたはずの娘が
何故かちょこんと私の隣に座っていました。

そんなにおもしろいの~?
昭和の時代じゃない~~
ひっや~!白黒だ~~
なんだか話し方がへんだよ~~

といいつつ・・
一緒になって横で笑っているのです。
それはヒロインが憔悴している場面で
友人宅で大きなケーキを食べろと勧められた時の会話です。

「食べて」「いやよ」
「どうしてよ、食べなさいよ」「いやよ」
「何故よ、せっかく私が作ったのよ、食べなさいよ」「いやよ」
「食べなさいったら」「食べたくないのよ」
「食べなさいよ」「いやよ」
「食べなさいったら」「いやよ」
「なにさヒス!」(ヒステリーという意味らしい)

もしかしたら、ちょっと違うかもしれないのですが
ケーキをここまで??・・と見ている私も冷や汗をかくくらい
勧めてくる友人と「いやよ」と拒むヒロインの会話が
なんだか面白かったので笑ってしまったのです。

今の時代だったら、お友達にこんなことを言って勧める
女性はいないと思います。
「食べて・・食べたくないの?ほんと?
そっか・・じゃあ持って帰ればいいよ。それか私が食べちゃうぞ!」

こんなところかなあ。娘はこのセリフが特に気に入って
なにかあるごとに、「食べて」「いやよ」「食べなさいよ」「いやよ」
をはじめます。
そしてどちらかが「なにさヒス!」と言わないと終わらないのです。

それはたまに男性編(ヒロインの父の口癖)にもかわって
「いや失敬」
の真似にもなり
「そろそろ失敬するよ」「まだいいじゃないか」
「いや、失敬する」という妙な会話もしながら
塾に出かけたりしています。
by tukurokka | 2011-02-14 23:49